数年前…

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「お前なぁ!!おかしいだろっ!?」 「ん…?」 首を傾げて「何が」って感じのこの仕草…… 反則だろ……可愛くて怒れなくなる。 「あの…だな。これを見ろ」 ほら、昔の俺にも効果は抜群。 赤くなった顔を隠すために前向いたまま、やんわり教えるため、差し出した手をマユの目の前で振ってるぞ。 「……手ぇー」 「んなことはわかってる!!」 誰が体の名称を答えろっていったんだ!? アホの子だな。 「手を取って立ち上がるのが普通じゃないか?」 「ん…」 ───ギュッ… そこでかよ……もう負けた負けた!好きにしろ! 「はー…帰るか」 昔の俺も諦めたようだ。 立ち上がって、家へマユと手をつなぎ、背負って歩いて、いや、運んで帰る。 これも小学校時代、何十回と繰り返したんだ……
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