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ジェームズは病院内の階段を行き来していた。
登っては降り、降りては登りを繰り返し、ジェームズは六階の廊下に到達する。
そこで、ついにジェームズの視界に人影が映った。
「見つけたぜぃ!」
ジェームズは叫ぶと同時に右腕を伸ばし、人影に攻撃を仕掛ける。
「あら?見つかったわね」
人影はダイアンだった。
ダイアンはジェームズの声に反応して振り返ると、念力を使って迫り来る拳を制止させる。
「でも残念ね。署長が先よ」
ダイアンはそう言うと制止させている腕ごとジェームズを後方にふき飛ばした。
「うおわっ!」
ジェームズは階段までふき飛ばされ、壁に当たって階段を落ちて行く。
「キャハハハ、じゃあね~」
ダイアンは陽気に手を振ると、再び振り返って廊下を進んで行く。
そして、エレベーターのボタンに手をかけようとした頃、その近くの階段から一人の男が現れた。
その瞬間、エレベーターのボタンは冷気によって凍りつき、ダイアンはとっさに飛び退いて身構える。
「・・・見つけたぞ」
階段から現れたのはジャック。
ジェームズの叫び声を聞き、ダイアンのいる階がわかったのだ。
「冷天のジャックね?」
ダイアンは微笑しながらジャックに手をかざす。
「悪いけど・・・どいてもらうわよ?」
その言葉の最中に、ジャックから冷気が放たれる。
「・・・え?」
攻撃対象をジャックに指定していたダイアンだが、迫り来る冷気を見て急きょ、攻撃対象を冷気に変える。
冷気はダイアンの前で制止し、攻撃は無効に終わる。
「危ないわね。いきなり凍りつかせようとするなんて紳士じゃないわ」
「・・・俺は紳士と名乗った覚えはない」
ジャックはそう言うと、再び冷気を放出した。
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