第一章 涼宮ハルヒ入学!

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 すると。 「あ、あの……」  向こうから話かけてきた。  変人疑惑がかかっている奴であろうと美人に声をかけられたら舞い上がるのが男の宿命だ。しかし労せずアチラから来てくれるとは、案外積極的なのか? それにしても可愛い。 「すいません、あたしが悪かったです!」  いきなり謝罪された。逆にこっちが戸惑う。 「どうした涼宮。お前、俺になんかしたか?」 「えっと、こっちをあんまり見つめてくるから……またあたしが何かしちゃったのかな?って……」  とりあえず涼宮ハルヒは今時珍しい程の加害妄想の持ち主だという事がわかった。普通は「なにジロジロ見てるのよ!」とか怒るとこだろ。 「いや……気にしないでくれ」  予想外の反応に驚いて俺が返答につまると。 「じゃあ、あたしの顔になにか付いてたりする?」  少し照れたように笑いながら訊いてくる涼宮があまりにも愛らしく。  ――俺は訊きたかったことが全てどうでも良くなった。
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