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警告いち!最凶の正義の味方
只今、睡魔と絶賛格闘中
中途半端に寝ると余計ねむいよね?
ちなみに、屋上のカギは愛流ちゃんが自力で開けてしまった
色々試したら見事、開いたらしい
〝だめもとっ!〟此処に極まりって感じ。おかげで3分もしないで起こされちゃった
遅れたせいでさっき散々怒られたから、すぐ寝ちゃうのも忍びないし
「…あ~ぅ~」
と思わず唸っていると、校庭の方からからボクの『能力』に反応が、
「黄色、注意すべし…てとこかな」
思わず呟くと教鞭を取ってた先生
【伊吹 小桃(イブキ コモモ)】先生
が、指差し棒を突きつけてくる
「こら!ワタヌキ、何ブツブツ言ってやがる。先公の話は静かに聴くもんだぞ」
ちっちゃくて、可愛くて、生徒想いのいい先生なんだけど口が少し悪かったり
「自分で先公とか言っちゃう辺り、ももちゃん先生は素敵だよね」
「オラァ!!この学校で一番つえぇ奴出てこい!」
先生との、ほのぼのとしたやり取りを破ったのは、校庭の方からの粗野な怒鳴り声
「あん?」
ももちゃん先生は怪訝な顔をしながら、窓から顔を出す
みんなも、何事かと席を立って窓際へ
声の発信元は校庭に仁王立ちしている男だった
「嘘……だろ」
男を見た瞬間クラスメイトは絶句した。他のみんなも驚愕に目を見開いていた。
男の恰好は、袖の無い学ランをマントのように羽織り、さらしだけを巻いた上半身。ボロボロの学帽を被り、下駄を履き、葉っぱをくわえていた!
凄いっ!あんな恰好、漫画でしか観たことないよ
みんなもはしゃいでる
写メ撮っとこうぜ!
実在するんだ。ああいう人
なんて、言ってる。愛流ちゃんも笑顔で近寄ってきた
「ひかるちゃん。アレ絶対〝番長〟だよっ!」
「嬉しそうだね。でも流石に番長はないんじゃ……」
「ワシは隣町の学校をシメとる者じゃあ!人呼んで、〝豪拳番長〟!」
番長だった
「今日からこの学校もワシがシメる!文句があるなら掛かってこんかい」
「ど、どうしよう。ひかるちゃん」
愛流ちゃんが聞いてくるけど、心配無用
〝あの人〟が既に向かってるからね。
「異議あり!ですわ!」
校庭中に凛とした声が響き渡った
ほらね。来た
誰がって?そりゃ〝正義の味方〟がさ
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