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相当年代物と見える和風の豪邸。コンクリートの道路から木の門を越え、広い庭の奥に位置する玄関の段差に
一人の少女が座っていた。
少女は糊付けの跡が残っているセーラー服を着ており、太くも細くもない手足がそこから伸びている。そしてスカートの長さを気にしつつ、腰を上げ、埃を払った。
すると、家の中へと続く長く暗い廊下の奥から、着物を着た女性が、結った長い黒髪を揺らしながら現れる。
女性は少女に言う。
「三回目の転校だから
分かりきっているとは思う
けれど、今回の学校では
"悪い癖"を出さないでね」
少女は眉間に皺を寄せながらも顔だけ少し向け
「分かってるよ、お母さん」
と、母の言葉に応えた。
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