プロローグ

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だがしかし、リーアはそれをかわす訳でもなく、ただ単純に手を前に差し出す。 そして彼の手の先に浮かび上がるのは、厚みのない、まばゆく回転する魔方陣。 それが一直線に複数展開されていた。 『果てなき深淵の闇に呑まれて消えろ』 そして彼の手から現れたのは純白とも言える闇。 白であるのに見える色は黒。 矛盾した漆黒の球体は複数展開された魔方陣を通って強大になっていく。 そして豪炎との衝突。 しかしながら豪炎は一方的に漆黒の球体に呑みこまれて消えた。 それを見たドラゴンは複数のブレスを吐き対抗する。 そして五発。 ドラゴンがそれだけ放った時に漆黒の球体は黒い光を落として消えた。 「終りだ」 ドラゴンがリーアの放った漆黒の球体に夢中になっている間に、彼はドラゴンとの距離をつめており、手にもつ聖剣を無情にもドラゴンの首に当てた。 神速ともとれる程の速度で振り下ろされた聖剣は、強靭な鱗を軽々と切断してそのままドラゴンの首を切り落とす。  
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