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「…無理」
だって俺、誤解されたままなのに…さっきのが金髪青眼だったんなら、俺が目覚めて逃げたってことだろ?
怪我してんのに…そんなの気にもせず俺を避けた…
会いたくない、話したくないと思われてる…
自分で思ったことに沈んでいく俺を見て、須賀は口を開いた。
「大丈夫、仲直りできる」
…仲直り……
ぽん、と優しく頭を撫でられる。
その手は温かくて、大きくて…でも、やっぱり違う。アイツとは違うんだ…
俺は、アイツじゃないと……
「わかった…」
俺はベッドから降りると保健室を出た。
「…バイト、休むって伝えとくか…」
呆れからくる須賀の溜息が保健室に響いた。
だが、その口元には笑みが浮かんでいる。
「俺、すごい貢献してる…色々済んだら何かしてもらおう絶対」
そうして保健室を出て行った。
実は須賀の荷物もまだ教室にあるのだが……
「置勉決定か…」
置勉決定になった。
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