きっかけは突然

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「瀬川~」     教室に入り、クラスメイト達と挨拶していたら後ろから声を掛けられた。   「おはよ。何か用?」 「お前、昨日日誌出し忘れただろ」 「あっ、忘れてた!!」       彼の名前は新藤重屡(シンドウシゲル)。 昨年、同じクラスで仲の良い男友達というやつなんです! ちゃっかり先生からの信頼も厚く、委員長とかやってます。頼れるお兄さんって感じなのかな??   「――ったく、橘が日誌がないないって煩かったんだぞ」 「ごめん!確か‥机の中に…っと、あった!!」   責めるような口調だが、彼は優しい。それに入学当時に人見知り体質な自分に気を掛けてくれた。 ‥‥本当、頼れるよね。   一層のこと、兄貴と呼ぼうかな(笑)         「何悪巧みしてるんだ」     ―――ドキッ―   まさか、バレるとは想像もしなかったのだ。 「顔に書いてあるんだよ」     重屡は苦笑しながら真莉の両頬を摘む。 その様子を見ていたクラスメイトは、止める所か茶化してきたりした。  
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