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2018年。
4月9日。
東京都パワフルタウン地区。
桜が舞う季節。
4月と言ってもまだ少し肌寒さが身にしみる。
世間的に入学シーズンと呼ばれるこの季節。
晴れたこの日、男はとある高校に入学した。
都立斎条(とりつさいじょう)高等学校。
学校で指定された制服を身にまとい、校門の前に立っていた。
制服と言っても、中学校と同じ学生服でボタンを高校用に直したもの。
男は堂々と校門をくぐり生徒玄関へと向かった。
玄関前には掲示板があり、そこにはクラス分けの紙が貼られていた。
1学年6クラスと設定されていて、1クラス40人の設定だった。
掲示板前には新入生であろうか人で溢れていた。
中には、喜ぶ者もいれば残念がる者も居た。
男は、クラス分け表を見ようと人混みに入ろうとするがなかなか辿り着けず、しばらく周りの様子を見てから表を見ることにした。
そして人が少なくなると同時にもう一度、表を確かめに足を動かすと同時に後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
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