翔けだした恋。

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「オレがクラス見てあげる。」 顔を上げたその先 には、自転車の人が にっこり笑って立っていたのだった。 自然なくしゃっとした 笑顔に心を奪われた。 「あの‥んぢゃ、、お願いします。」 あたしは照れながら 自転車の人に頼んだ。 「名前は?」 「へっ?あ、あぁ、はい、結城咲です。」 あたしがそう答えると 自転車の人は、ジャンプなんかせず、 人ごみの上から クラスを確認した。 背が他の人より 頭1つ分くらい大きい のですぐ探せたみたい だった。 「あんたは1組。」 自転車の人は そう言うと、あたしに 背中を向けながら、 手を振って、 体育館の方へ行って しまった。 く~ 自転車の人、 てっきりドジな人 だと思ってたのに、 かっこいいぢゃん。 あたしは心の中で 静かに思った。 すぐに右ポッケに しまってた名札の存在 に気づいた/ これ返さないと! すっかり忘れてたぁ あたしはもうすぐで 1時になることに気づき 体育館へと急いだ。
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