始まりの夜

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12月12日 今日は祥哉の誕生日 いつも通り学校に着き、教室に入る。 「オーッス」 「おぉ祥哉。オッハ~」 「おはよーさん」 「うぃ~す」 何か三人で異様にコソコソしてる。 「なーにやってんだ?」 「せーのっ」 「しょーやっ 誕生日おめでとう!」 「お前らぁ…」 こいつらは俺といつもツルんでる市川直弥、海老原和也、田崎祐亮。皆個性的だけどかなり良い奴らだ。 直弥は俺の良い相談相手だ。何でも話しを聞いてくれる。 和也はスポーツ万能だけど行動が意味不明。とりあえず面白い。 祐亮はただのヤンキーの馬鹿だ。 「あ゛り゛がどぉ゛~ 覚えててくれたのかぁ」 「そんな泣くなって!当たり前じゃんかよ プレゼントは俺らの満面の笑みなっ」 「…」 「コラァ~さっさと席に着かんか」 「やべっ洋朗だっ」 この日も何事もなく平凡な学校生活を送った。 今日は珍しく小テストも合格して居残りはなかった。 「じゃーなっ直弥、和也、祐亮」 「じゃーなぁ」 放課後は彼女の美里と会う約束をしている。 「祥哉~誕生日おめでとっ。優しい優しい美里からのプレゼントだよ。 はいっ」 「おっ!サンキュー!! 中、見ていい?」 「うんっ」 「おっ!マフラーじゃん!マジ欲しかったんだよねぇ~ もしかして手作りか?」 「そーだよっ! 祥哉のために頑張ったんだからぁ!どう?気に入ってくれたぁ?」 「おう!ありがとうなっ」 この後、俺達は飯食いに行き家まで送ってから別れた。 「バイバイ。おやすみっ」 「じゃーなっ!今日はありがとう。おやすみ」 そして家路についた。
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