記憶

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「いや、しかし………」 「お願いしますっ!ご迷惑はかけませんから!!」 「……ついていく時点でご迷惑だろ」 ……うっ…チェシャ猫鋭い; でもめげない!押したもの勝ち! 「お願いしますっ」 「……まぁ、構わないが…」 オッケーでた!やったぁ! 粘ってみるものですなぁ。 「……何でわざわざそんな面倒なことを…」 後ろの方で不満げに呟くチェシャ猫。めんどくさがりだもんねー 「まぁまぁいいじゃん。 嫌だったらチェシャ猫はお城で待っててもい」 「行く」 よっしゃ☆ 「アリス!?来たばかりだというのに、もう行くのかっ! 行かんでよい!アリスは城で待っていればよいではないか!! わらわはもっとアリスと話したいのだぞ!?」 今度は女王様。 私に駆け寄ってきて腕にぎゅーっとしがみついてきた。 ……まるで駄々をこねる子どものように見えますよー。 「……女王様、終わったらお城に戻ってきますから。 待っていてくれませんか?」 目を見て微笑み掛けると、少し唸ってからしぶしぶ離れてくれた。 「………アリスの為なら……待っていて、やる」 不貞腐れ気味に口を尖らせる女王様は可愛らしかった。 ……女王の威厳は無いけど、可愛いからいいや。 「…いいのか」 「心読むなっ」
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