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「私の屋敷に入るにあたって、注意しておく」
「…………はぁ」
公爵さん達が乗ってきた馬車に一緒に乗せてもらい、屋敷の前まで来たのはいいのです。
が、突然の注意事項確認タイム。
なんか遠足の前の先生のお話みたいね。
「……注意しなければ何か起こってしまうような、危険な屋敷なのか?」
こらっ!公爵さんに向かって失礼でしょ!!
機嫌を損ねてしまっては大変!
この国の警察みたいなもんなんでしょ!?
チェシャ猫牢屋に入れられちゃうって!
1人で勝手に慌てている私を見て、公爵さんは苦笑した。
「……いいんだよ、アリス。
別に危険というわけでは……ないんだ。
ただ………少し…」
「危ないのよね!」
夫人、それは危険と同じ意味です。
「危ないって……猛獣を飼っているとか…?」
「トラップが1メートルおきに仕掛けてあるとか?」
それ、誰も入れないじゃん。
「あっはははっ!まぁ近いんじゃない?」
「いや、5メートル程も近くない」
だいぶ遠いですね。
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