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「何だてめぇ、その目は――――ブッ!!」
最後まで言い終わらないうちに、リーダーの体が横へ吹っ飛んだ。
ドッ
「うわぁあっ」
顔面に入った一撃で地面に倒れたまま動かないリーダーを見て、残った四人はそのまま視線をそろりと、「さっき見つけた金蔓」に移した。
ぱんぱんっ
音を鳴らして手を払った俺は、掴まれた髪を整えると叫んだ。
「髪掴むんじゃねーよハゲるだろーがこのくそダコ!!」
「くそぉお!!!」
四人は一斉に俺に飛びかかった。
「調子のってんじゃねぇ!!」
「かかってきやがれ!」
俺は叫ぶと、先頭の一人に蹴りを御見舞いする。
「ぐっ!!」
倒れた拍子にもう一人巻き込む。
俺は倒れ込んだ二人を飛び越えると、後ろから来たもう二人の間に、体勢を低くしてすっと割って入った。
「?!」
一瞬のスキが出来たところで、鳩尾に肘鉄を食らわした。最後の一人の食って掛かってきた拳をかわし、さっと身を翻すと頸動脈に腕を振り下ろした。
「うっ…」
最後の一人はなす術もなく地に臥した。
「……」
しん、と静まり返った路地、足元で立ち上がれずにぴくぴくと体を震わせる少年らが横たわる路地に、俺の声が響く。
「ソースのラインエイジを、ナメてんじゃねーぞコラァ!!」
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