4・戦闘(課外活動)

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「ハァッ!」 身体能力は愛流が勝っているようだ。 一撃で終わらせようとしたのだろう、気合いのこもった一閃が玲菜の肩口めがけて振り下ろされた。 ぎいん しかし玲菜はこれを鎖で跳ね返した。 軽々と無駄のない動きだ。身体の脆さを考え抜かれた動きで補っている様子である。 「ハッ!」 愛流は続けざまに打ち込む、打ち込む、打ち込む。 ぎんっ ぎいんっ ぎん! 玲菜は跳ね返し、跳ね返し、また跳ね返す。 「ただ打ってくるしか能がありませんのね♪ さすが山猿さんですわ」 「受けるしか能のない人に言われたくないわねっ」 「本当にそうお思い?」 がしゃんっ 出た! 鎖鎌のお約束、分銅を投げつけて相手の獲物を絡めとる手だ。 玲菜の放った鎖が、木刀の柄のすぐ上に蛇のごとく巻きついている。 「わぁおっ」 愛流は木刀を押さえられたのにも関わらず (オラなんだかワクワクしてきたぞ)とでも言いたげな表情になった。 「こうと来たらっ……」 ぐぐっ! 大物が当たった釣り人のように木刀の柄を引く。 負けじと踏ん張る玲菜。 「こうでしょっ!」 ぶんっ 引いていた木刀を不意打ちに相手目掛けて投げつける。 「……っ!」 玲菜はたまらずたたらを踏む。 しかしその目には勝利を確信する輝きがあった。 (自ら武器を投げ打つなんて、終わったわね♪) 「どうかなっ?」 たん! 一瞬だった。 木刀を投げたと同時に愛流も飛んでいたのだ。 手をついて宙返りし、 「かかと落としっ!!」 振り下ろされた片足が、 玲菜の右腕を直撃。 「きゃぁっ」 玲菜は尻餅をついて、鎖鎌を取り落とした……。
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