ゆかりんに瀕死にさせされた少年。

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… …… ………。 「…う、ぁ……」 気づけば辺りは薄暗い竹林になっていた。 起き上がろうとするがどこかに力を入れただけで有り得ないほどの激痛に襲われ、身動きが取れない… ザッ、ザッ- 何かが近づいてくる。 熊…とかじゃないといいが… 「おい、大丈夫か?生きているか?」 人だ…。 俺は激痛に耐えながら右手を上げる。 「た、すけ…」 喉からは潰れたようなかすれ声しか出せなかった。激痛で今にも意識が飛びそうだ… 「喋るな。今医者の所へ連れて行ってやる」 横に立つ人は俺を抱き起こし、お姫様抱っこのように抱えて走り出す。 そのせいで僕の意識はそこで途切れてしまった… 「…ん。あ…」 天井…。 首を動かしても痛みはあまりなかった。 どうやら和室で寝かされているようだ。 「気分はどう?違和感は無いかしら」 襖が開き、青と赤の別れた服をき着た女性が枕元へやってきた。 「大丈夫…です……?」 変だ…。 声が、高い? それだけではない。微かに痛む体を起こすと、手足が細く豊満な胸がある。 「どうなって……え?」 「ごめんなさい。貴方が生きるにはこれしかなかったの…」 「どういう…」 「ここへ運ばれてきたとき、貴方は死の淵にいた。だから私は貴方の魂を別の体へ移したの…」 枕元の女性は溜めるように呼吸を置き、続ける。 「貴方とは違う外の世界から来た外来人の体に」 「それじゃあこの身体は一度死んだ…屍?」 「えぇ、貴方とほぼ同時に運ばれてきたその子は既に死んでいた。大した傷はないから使わせてもらったけど…。元の体のほうが良かった?」 「……。」 「どうしたの?」 「状況が、理解できません…。外の世界って…ここは日本じゃないんですか?」 「えぇ、ここは…幽霊や妖怪や人間が暮らす幻想郷」 「何だろう、凄く説得力あるんですが内容があまりにファンタジーで…混乱中です」 「それじゃあ、粗方説明してあげるわ」
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