ゆかりんに瀕死にさせされた少年。

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「頼まれてたものはこれよ」 アリスの指さす先、そこにはミニスカの和服がある。所々にレースをあしらってあるため見た目にはゴシックロリータと着物のコラボのよう、そして一番印象的なのは背中の帯の結び目、かなり大きなリボン結びだ。 「このリボンもセットよ」 …ほぅ。 幅の広いリボンですね。かなり大きくないですか? 「…これを、着るんですか?」 いくらこの身体に順応してきたからってそれはないでしょう…(泣) 「大丈夫よ、時雨ちゃんならきっと似合うから♪」 うわぁ、紫さん楽しそう…。 もしかして遊ばれてる? 「……分かりました、着ますよ…」 「それじゃあ速攻で頼むわね」 パチンッ! アリスが指を鳴らすと三体の人形が僕を囲み、あっという間に着替えさせられてしまった。 「…ど、どうですか?」 恥ずかしい…。 耳まで真っ赤なのが自分でも分かる。ちょっと逃げ出したくなった…。 「大丈夫みたいね、良かったわ」 「うん、やっぱり似合ってるわ♪」 「アリスさんて人形使いで仕立て屋なんですか?」 「どちらかといったら人形師ね。今回は仕方なく作ったけど本当は人形が専門」 「しかも魔法使い」 と、紫さんが補足する。 「そ、だから時雨が着ているその服には様々な魔法処理を施してあって下手な鎧よりは物理的にも魔法的にも堅いわ」 「これが私からのお詫びの品。巻き込んでも死なないように♪」 「…その一言で感謝の気持ちが消え失せました」 「ひどいわぁ、飛行機能もつけてあげたのに…」 「付けたの私だけど…」 「…うぅ、ひどい!」 半泣きで紫さんはスキマを開き返ってしまった。 「あ、ちょっ…。ひどいのはどっちですか…」 まだ住むとこ決まってなかったのに…。 一人途方に暮れている僕の肩に手を置くアリス。 「あれはいつもああなのよ、諦めたほうが楽になるわ…」 そうだ、今度会ったら無視してやる。 「…まだ住むとこ決まってないのなら決まるまでここに居ても良いわよ?」 「…アリスぅ(´;ω;`)」 「ちょっと泣かないでよ…」 僕は嬉しさのあまりアリスに抱きついていた。 …優しいひとだ、アリス 「きゃぁ!…時雨…もう」 そして頭を撫でられる。 ガタッ 背後で物音、振り向けば白黒のいかにもな魔女っ子が驚愕の表情で立ち尽くしている。 「まさか、アリスに女が居たなんて…」 「魔理沙!違っ…」
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