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21才の時、親戚の葬儀があった。沢山の親戚の中には普段見ない顔もあって、あれは誰?あの人は?と年輩の親戚に聞いていた。
お坊さんの読経が始まって 神妙な顔で前を見ていると、二列前にいた叔母さんの首に掛かっている真珠のネックレスを となりに座った若いお嫁さんが 抱っこしている赤ちゃんが一生懸命掴もうとダァーダァー声を出している。
葬儀の前に その叔母さんは ネックレスを自慢気に、本物でクラスの高い高価な物だと自慢していた。
「アー!」
なかなか隣に手が届かないので赤ちゃんが 怒ってむづかり出した。身体をそっくり反したのを お母さんが抱き上げて戻した時、赤ちゃんの手が それまで届かなかった、叔母さんのネックレスにガッチリと掛かった。
ブチッ!!
バラバラバラーッッッ!!
静かな読経の中に 音がした。
続いて叔母さんの
「ネックレスが~!」の絶叫が響いた!
その後は お経どころではなかった…座布団をひっくり返し、あっちにある!やれこっちにも!
回り数名が立ち上がり、バンブーダンスのような有り様だった…
後からも、真珠が何粒か足りないのでは?とか話していた。
自分の葬式の時は 注意書を置いてもらおう。
『禁!真珠の本物ネックレス!!』
だってバンブーダンス踊られるの嫌だし!
えっ!その前に誰も来ないかもしれないって!
「どうもスイマセンでした🐷🐷」
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