AM 6:17

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  ロッカーの鏡に映る自分。 「“やればできる子”か。」 昔、よくオヤジが煙草をふかしながら自慢顔で俺に言い聞かせていた。 その言葉を信じていたわけじゃないが、どこか心の支えにしていたのかもしれない。 遠い記憶の中で、 唯一存在するオヤジは… いつも笑っていた。 「自慢の息子は目が死んでるってよ。今もあんたはどこかで笑っているのか?」 あのスーツの男への苛立ち。 幼年期に蒸発した父親。 窮屈な宇宙。 畜生!…と吐き捨て、 無骨にロッカーを閉めた冷たい鉄の余韻を残し、控え室を後にした。          王ヘイロー
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