第一話

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 早朝ランニングはひなの日課だ。 小学校の頃から続けているのでかなりの期間になっている。  走るのはとても気持ちがいい。  走っている最中はいい事も悪い事も変に考え込まなくていいからだ。  晴れている朝に走る事は、ひなにとって極上な時間となっていた。 「ん?」  ひなは後ろに人の気配を感じ、すこし振り返ってみた。  後ろにはひなとおなじようにランニングしてるひとがみえた。 「めずらしい…」  白い息とともに独り言をつぶやく。  この時間はあまり人がでていないのでひなは少し気になった。 (結構なスピードかも…)  ひなは女性とはいえどかなり早いペースで走れる。  男性も着いていくのは結構大変なのだ。  しかし、後ろからくるその人はだんだんとひなとの距離を縮めてきていた。 (走りなれてる…) ひなはおもう。 (あんな人いたかな~。)  ずっと走り続けてる人なら一度は一緒になるはず。 しかし記憶にはそんな人はいない。 ひなは少し首を傾げた。
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