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『……始まってしまったんですね……地獄のゲームが』
「……!?……」
「今度は、誰や!?」
『すみません……』
その声は、なぜか謝るとゆっくり姿を現わした。
そこに現われたのは、白い服を纏った少女だった。
「お前……」
『あ、あの……』
少女は、二人と目を合わせないまま
『私……玲佳さんの友達だった…結衣と言います』
丁寧に礼をしながら自分の名前を言った。
「玲佳て?」
『さっき……お二人が話されていた…』
「あーあの女か」
『あ、はい……』
こう話している時も結衣は、二人の目を合わせないまま……
「…なぁ?」
『あっはい?』
「人と話すの慣れてへんやろ?」
『………………………………』
井本の突然の問い掛けに結衣は、黙って頷いた。そして
『こうゆうのは、全て玲佳さんの方が得意でして……』
「人見知りも激しいやろ?」
『よく分かりますね』
さっきよりは、目を合わせるようになっていたが、まだ少し緊張している様子で聞き返した。
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