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しばらくして
腕輪からの放電が止まった。
「………………………………」
『正直に答えて貰いましょうか?』
「だからさっきも言うたけど、ここには誰も来てへん」
井本は、手首を軽く押さえながら答えた。
『それが本当なら』
玲佳は、真顔のまま
『なんで結衣の声が聞こえたんですか?』
こいつ……知ってたんか……
『聞き間違いだと言いたいんですか?』
玲佳は、未だ真顔のまままた問い掛けてきた。
「……お前には聞こえたかもしれへんけど、ここには誰も来てへん」
井本がそう答えると玲佳は、しばらく黙り込み見据えていた。
見据えてから
『……そうですか』
閉ざしていた口を開いた。
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