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「う~、さむ…」
寒さに凍えながら渋々足を運ぶ。
段々歩く速さも落ちてきた。
もっとたくさん着てくれば良かったと今更後悔する。
私のやる気が下がってきたが、目的地にたどり着いた。
かぶき町の何処にでもある路地裏。
偶々ヅラを追いかけていた真選組が路地裏に入ると、倒れた人がいる。
それが私。
真選組に拾われていなかったら私は恐らく死んでいただろう。
考えただけでも背筋が凍る。
一歩一歩注意深く中に入る。
足が雪に埋もれながらポッケに突っ込んでいた両手を出す。
瞬時で冷たくなる私の手。
しかし、今はそれに構っている暇はなかった。
私の目に何かが映る。
純白の雪に埋もれている銀に光る何かが…。
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