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「はぁ…
んじゃあまぁ、[配役]から説明すっか…
[配役]っつーのはこの国に滞在するために与えられる。まぁ役者の役みたいなもんだ
僕は[チェシャ猫]って言う[役]を与えられている
んで、僕の役目は[アリス]を導くこと
この国で正しい道に進むためのヒントをあたえる役だ
そして、この[役]は何故か『不思議の国のアリス』っつー小説にそっている
ここまでは理解できたかぁ?」
理解はできた
でも、一つわからない事がある
「あなた、『不思議の国のアリス』知ってるの?」
だって、小説では国住人はここが世界だと信じている
でも、何故?
何故紫は小説があるって知ってるの?
紫は一瞬悲しい顔をして
「僕はアリスを[導く]為にいる
それくらい知ってて当然だろ
あれも参考資料の一つなんだよ」
って言った
言い終わったあとは
普通の顔に戻ったけど
あれはなんだったんだろ?
…まぁいっか☆←
「他に質問はねぇな
んじゃ続けるぜ
お前は[アリス]って役をやる
まぁ呼び名でわかってただろ?
[アリス]は白ウサギを追いかける
その過程で様々な住人に出会い、関わる
そういう役目だ」
「え?それだけ?」
本当に素で言ってしまった
アリスだから、なんかいろいろ大変なのかなぁと思っていたけどなんか…
そうでもなさそう
「あぁそれだけだ
だけど、この役が一番難しい
だから何年も[役者]が見つからなかった
あと、この役は特殊だからな
お前気づいてないだろうけど、服装とか髪の色とか、いろいろ変わってるはずだぜ?」
えっ!!と思い自分の服をみると、水色…ではなく黒色のエプロンドレスになっていた
ついでに本来は焦げ茶で肩までの髪が、黒色で腰までの長さに変わっていた
どういうこと?って聞こうとしたけど、その声は紫によってはばまれた
「おぉ!!!さっそく住人のお出ましだぜ、アリス」
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