絶望と恐怖と信念と

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「そ、そんな」 驚きもあったが何故封印したのか、分からないし、した者をユビックは憎んだ。 「ふむ、これは解けそうじゃ、よいな?ユビック」 「早くやってよ!」 確認を取るようにたずねるロージーを急かす。 「ふむ。いいのじゃな?この解かれた力は自分を殺すものかも知れないんじゃぞ?」 「っ。」 簡単にものを言っていたユビックはロージーの言葉を聞き少し落ち着きを取り戻し、大きく深呼吸し頷く。 「ロージーさん、封印を解いて下さい。俺はこの力だけで成り立った世の中を変える。そのためにはやっぱり力が必要みたいだ。 そう。俺みたいな子を増やしちゃいけないんだ」 その瞳には幼いユビックには似つかないほど大きい志が宿っていた。 その瞳を見たロージーは優しく頷き 「安心せい、今のお前はどんな力でも使いこなせるよ。 【汝に施されし汝を縛る鎖よ、今我の意思により汝の体に自由を与えん リリーストゥマジック】」 ユビックの体が白い光に包まれる。 その光と共にユビックは意識を手放していった。 _____ ____ ___ __ _
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