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最近まで忘れてたのだが昔僕には姉が居た
たしか名前は夏目
まだ小さかった僕はなつお姉ちゃんって呼んでた
お姉ちゃんは僕とかなり年が離れていたけど
いつも僕のことを可愛がってくれて
僕はそんな優しいなつお姉ちゃんが大好きだった
でも僕の両親は僕がお姉ちゃんと遊ぶのを酷くいやがった
どうしてか理由を聞くと「お姉ちゃんはみんなとは違うから」
とそう言った
お姉ちゃんは生まれつき耳が聞こえないらしく
だから喋ることもできないらしい
僕も小さな頃言葉を覚えるのが遅く
その頃片言でしか喋れなかったから
お姉ちゃんと会話をするのに困ることはなかった
お互いに手振りや視線を交じわすだけで
僕らの会話は成立していた
お姉ちゃんが時折見せる天使のような笑顔が僕は大好きだった
ある日僕が幼稚園から帰ってくると
飼っているハムスターが死んでいた
僕は死ぬということがどうゆう事かわからなくて
「ぽんすけどうしてうごかなくなっちゃったの?」
と母親に聞いた
すると母親は
「さあね、もう買ってあげないからね」
とだけ言った
相変わらず死がどうゆう事かわからなかったけど
もうぽんすけと遊べないんだと思うと
僕は急に悲しくなってきた
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