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「俺は桐生駿、駿だ」
ふと思うと、初めて
名前を言った気がする。
まぁ名字を知ってたくらいだから、ウルは最初から知っているのだろう。
ところが、
「しゅん…駿様。
ふふ、いいお名前ですね」
意外にも知らなかったようだ。
「夜魅様はいつも
お兄ちゃんとしか言わなかったので」
その時、ぐらっ!っと地面が大きく揺れた。
「地震か?震度5弱くらいか」
「……いえ。今のはきっと
改革の影響でしょう。急がねば。参りましょう、桐生様」
「ど、どこに?」
「決まっております。
改革が行われている、
中心部でございますよ」
「中心部…魔界とか、そんなんか!?」
ウルはくすっと笑い、
「桐生様もきっと
ご存じの場所ですよ」
場所を告げた。
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