†第3章†

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「俺は桐生駿、駿だ」 ふと思うと、初めて 名前を言った気がする。 まぁ名字を知ってたくらいだから、ウルは最初から知っているのだろう。 ところが、 「しゅん…駿様。 ふふ、いいお名前ですね」 意外にも知らなかったようだ。 「夜魅様はいつも お兄ちゃんとしか言わなかったので」 その時、ぐらっ!っと地面が大きく揺れた。 「地震か?震度5弱くらいか」 「……いえ。今のはきっと 改革の影響でしょう。急がねば。参りましょう、桐生様」 「ど、どこに?」 「決まっております。 改革が行われている、 中心部でございますよ」 「中心部…魔界とか、そんなんか!?」 ウルはくすっと笑い、 「桐生様もきっと ご存じの場所ですよ」 場所を告げた。
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