3.155X年 晩秋 相模国  小田原城下

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すると、ひかるさんはけらけら笑いながら、 「ま、いいんじゃないの? かの信長も実は“新入社員”だって説が流れてたくらいだし!」 と言って、持っていた槍を振り回す。 あぶねぇ!! てゆうか。 いつ流れてたんだ、そんな説。 そんな馬鹿話をしているうちに、いつのまにか周りが賑やかになってきた。 行きかう着物姿の町人、具足姿の侍、さらには南蛮装束の切支丹。 広大かつ整然と区画された街並み。 そして、その奥にそびえる、堂々たる城郭・・・・・・ ひかるさんが両腕を広げ、めいっぱい自慢げに言う。 「ここが我が北条家の本拠地、東国最大の城塞都市・小田原さっ!!」
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