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小田原城内・北条氏繁の屋敷。
氏繁の本来の拠点は、父親の綱成が城主を務める鎌倉の玉縄(たまなわ)城にあるというが、一門の本拠地・小田原での仕事の際にこの屋敷を使うのだと言う。
そして俺は、ひかるさんの手引きで、これから氏繁公に引き合わせてもらえるのだと言う。
やべ。
なんか緊張してきた。
「大丈夫だよ! だって、ボクのダンナだもん!」
何がどう大丈夫なんですか、ひかるさん。
俺がガチガチになりながら待っていると・・・・・・
――ドドドドドド・・・・・・――
な、なんだ、この音!?
すると、奥から、武将然とした大男がこちらへむかって駆けて来るではないか。
必死の形相で、こう叫びながら。
「ひかるぅー!! どこいってたんだぁーっ!! 心配してたぞぉー!!!」
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