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「ひかるさん・・・・・・ならあれはいったいなんなんですか?」
俺が尋ねると、ひかるさんは、迷いながらこう告げた。
「あれは・・・・・・いわゆる“ジャガイモバズーカ”の応用みたいだね」
ジャガイモバズーカ?
「21世紀の初頭に、科学工作の一種として流行したもので、水道管のような長い筒の先端に弾となるジャガイモを詰め、反対側にアルコールなどの燃料を少し入れて、火を着けると、管の中の空気の圧力によって弾が発射されるという、簡易的なバズーカ砲のこと。たしかにあれならこの時代の技術でも安く簡単に作れるし、弾の素材しだいで殺傷能力も上げることができるしね・・・・・・」
ひかるさんはそこまで説明し、ため息をつく。
この“ジャガイモバズーカ”の裏に、宇都宮方の“新入社員”がいるのは間違いない。
するとひかるさんは、意を決したように、
「巽クン! そこの荷車の中身出して! はやく!」
と、俺がここまで警護してきた荷車を指差す。
あれ? あの中には兵糧が入っているだけじゃ・・・・・・!?
「いいから早く!」
ひかるさんの迫力に圧され、俺は荷車の覆いをはずす。
中から出てきたのは・・・・・・
・・・・・・何十本もの、長い筒状の“何か”だった。
「バズーカにはバズーカよ! 宇都宮め! 北条なめんなよ!」
ええっ!!
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