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宇都宮軍のバズーカ攻撃に壊走状態となった騎馬軍団にかわり、バズーカで武装した俺ら雑兵軍団が、次々と宇都宮陣営に砲撃を加える。
ただこのバズーカ、やはり所詮はお手製だけあって、殺傷能力はたいしたことない。
しかし、飛距離はそこそこで、扱いも楽なので、矢継ぎ早の攻撃が可能であり、ぶっちゃけ、こけおどしには十分威力を発揮する。
とくに騎馬軍団相手には、馬が驚いて迷走するため、面白いように壊滅する。
ちなみに北条軍のバズーカの燃料は手軽に入手できるアルコールとして“どぶろく”が使われている。
バズーカだけでなく、自分にも“給油”して士気を高めると言うわけである。
「いけいけぇ! 宇都宮なんてけちらせぇ!」
雑兵軍団の指揮にあたるひかるさんが、自らバズーカを携え吼える。
こうした正面の撃ち合いに加え、壊走状態から立ち直った騎馬軍団が、サイドから宇都宮軍に切り込んでゆく。
騎馬軍団の先頭に立つのは、北条綱成・氏繁親子。
「地黄八幡だぁ!」
「せっかく宇都宮から出てきたのに・・・・・・死ぬ前に海を見たかった」
敵の悲鳴が、地響きのような蹄音にかき消されてゆく。
宇都宮のバズーカ隊は、もはや壊滅状態。
「勝負あったな」
例によって俺は、ぺーぺーのくせに生意気にも、勝利を確信した。
・・・・・・その、時だった。
“奴”が現れたのは――
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