1.20XX年 晩秋 神奈川県 小田原市

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この時代、明大(明治神宮大学)出たぐらいじゃ就職どころかバイトにすらありつけないらしいので、俺は戦国時代で就活をすることにした。 きっかけは、マスコミ某社のある面接官の一言だった。 「君ね、“体力が自慢です”というけど、21世紀も終わりに近づいた科学万能のこの時代にそれだけ、てのはいただけないよ」 その時の面接官の、小賢しそうな面はいまでもはっきり覚えている。 そして、その次の言葉も。 「……まあ、戦国時代なら通用するだろうけどさ。ははは」
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