新天地

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 その日の夜・・・・・・家に帰って来るや否や、「部活動どうだった?」と姉貴は言ってきた。  姉貴を見る限り、嬉しそうな感じだった。姉貴の身に良い事があったのだろうか。いつになく怖いと思うのは何故だろうか。 「野球部は面白そうだ」  確かに、あの人たちは今までに出会って来たメンバーとは、一味違っていた。一年生が俺しかいないのは何故か気になる。 「なら 問題無いわね。頑張りなさいよ?」  予想外な返事が返ってきたので驚いたのだが、俺らの親は海外に居て、99%帰ってこない。仕送りも来ない時の方が多いのが玉に瑕。  しかし、今は、金が無い。 「姉貴、いいのかよ!? 金はどーすんだよ!?」  今月分と先月分がやってきていない。困った親だ。 「あんたは心配しなくていいわよ。お金は何とかなるよ」  グローブなら軟式用でも、ある程度の打球やらなんやらは耐えられるはず・・・・・・。  ごめん、姉貴・・・・・・いつも心配掛けて・・・・・・。  俺は心に誓った。強くなる事を。
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