144人が本棚に入れています
本棚に追加
その日の夜・・・・・・家に帰って来るや否や、「部活動どうだった?」と姉貴は言ってきた。
姉貴を見る限り、嬉しそうな感じだった。姉貴の身に良い事があったのだろうか。いつになく怖いと思うのは何故だろうか。
「野球部は面白そうだ」
確かに、あの人たちは今までに出会って来たメンバーとは、一味違っていた。一年生が俺しかいないのは何故か気になる。
「なら 問題無いわね。頑張りなさいよ?」
予想外な返事が返ってきたので驚いたのだが、俺らの親は海外に居て、99%帰ってこない。仕送りも来ない時の方が多いのが玉に瑕。
しかし、今は、金が無い。
「姉貴、いいのかよ!? 金はどーすんだよ!?」
今月分と先月分がやってきていない。困った親だ。
「あんたは心配しなくていいわよ。お金は何とかなるよ」
グローブなら軟式用でも、ある程度の打球やらなんやらは耐えられるはず・・・・・・。
ごめん、姉貴・・・・・・いつも心配掛けて・・・・・・。
俺は心に誓った。強くなる事を。
最初のコメントを投稿しよう!