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「あ、うん。 ちょっと待ってて」
愛流は自分の服のあちこちに手を入れ何かないか探り始めた。
チェイサーには新たな世界に行くたびに、身につけている物のどこかにヒントを与えられる。
それを探しているのだ。
胸元、袖の中、下着に何か挟まれてないか、オシリの辺りを服の上から叩いてみる。
ブーツを脱いでみようかと、ジッパーを下ろしかけたところでソレは見つかった。
「あ、これかな?」
ノートの切れ端を畳んだような紙。
愛流はそれを開いて読み上げた。
内容はこうだった。
『デストロイ・ヤキソバパン ト コウチョウノカツラ ソシテ メモリアルカプセル ヲ テニイレ コウシャウラノ セイセンシ ニ カカゲヨ』
………………。
「えええええええええええええええええええええええええええぇぇッ!!!!!!!!」
二人の声が教室に響いた。
これは、砕けた世界の欠片を巡り、求める者達の物語である。
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