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「で、しちゃったの?」
いつものように校門で紫を待ってると、隼人がわけのわからねぇことを訊いてきた。何をしちゃっただよ。
「若い男女が誰もいない屋上なら……最低でもキスとか接吻とかチューとか……してるよね?」
「してねぇよ!」
確かに誰もいなかったけど……って! 何で屋上にいなかったお前が、屋上に誰もいなかったってわかるんだよ!
「僕が仕組んだ……いや、偶然じゃないかな?」
明らかに仕組んだって言ったけど、気にするだけ無駄ってやつだ。
「じゃあ、キスとか以下略、してないの? つまんないなぁ」
つまらなくて結構。外でそんな破廉恥なことはしたくないんだよ。
「破廉恥って……いつの時代の人間だよ……今時キスとか普通でしょ?」
普通……なのか? まぁどうせ隼人のことだ。
「ギャルゲならね。」
こんなことだろうとは思ったけどな。現実とゲームの区別がつかねぇのか、こいつは。
そんな会話をしているうちに、紫が小走りでやってきた。
「ま、頑張ってみなよ。じゃ、邪魔者は消えますかな、じゃね。」
そう言って、せっせと走っていった。何なんだよあいつは。
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