398人が本棚に入れています
本棚に追加
「あぁ……金はあんまりないから使いたくねぇし……自分で作れるもんなんてカップラーメンぐらいだし……」
カップラーメンしか作れないとか……酷いな……
仕方ない。寂しい財布から金出してカップラーメンとか買うしかないか。
「あ、あの……」
カップラーメンを買う決意をした俺に、紫が声をかけてきた。何だ?
「もし良ければ、わたしの家に来ますか?」
……今なんて言った? 家に来ますか的なこと言わなかったか?
「はい。あっ、ご迷惑でなければ、なのですが……」
紫が天使に見えた瞬間だった。何か色々な嬉しさがぐちゃぐちゃになって、何から感謝すればわからねぇ状態だ。
「良いのか?」
「はい。」
そんな訳で、初めて高坂家にお邪魔することになった。
最初のコメントを投稿しよう!