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門の前には紅美鈴。
やっぱり寝ていた。しかも仁王立ちのまま。
「もしも~し、起きてくれるか~???」
美鈴の肩を揺すり、何とか起こす。
「ふわぁ……だ、誰ですッ?!」
…それで大丈夫か、門番よ。
「えっと…レミリアに会いたいんだけど、通してくれる???」
「あ、貴方が真治さんですか。
どうぞ、お通り下さい。」
やっぱり話は紫が付けておいてくれたのか、すんなりと通してくれた。
どうせなら居候させてくれれば良いのに。
それから、目前に突然現れた咲夜に案内され、今はレミリアとご対面中。
予想通り……小さいけど、カリスマ性タップリですぅ…。
「結論は出ているわ。」
俺の顔を見るなり、切り出してきた。
瞬間、心臓が高鳴った。
「うちの門番に勝てたら、良いわ。」
「本当ですかっ!!!!?」
正直、とても嬉しかった。
他の場所ではチャンスすら貰えず、一方的に帰されていたから。
無理だと分かっていても、縋らずには居られず、美鈴と戦う事になった。
スペルカード方式では無く、本気の殴り合いだ。
場所は門前。
結構広い為、まあ邪魔にはならない。
「本気で行きますよ、真治さん。」
そんな事は分かってる。
相手は妖怪だ、一撃でも喰らえば此方の負けは明白。
決して自分から攻める事はしない。
「ふッ!!!!!」
美鈴が跳躍し蹴りを放ち、気付いた時は俺の目前まで迫っていた。
そんな…間合いは5m位あった筈だ…!!
「うわぁあっ!!!!!」
しかし身体は反応し、腕で見事蹴りを防ぐ。
…が、車を腕でガードしたような衝撃に襲われ、背後の木に勢い良く叩き付けられてしまった。
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