前夜

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「初めまして、坊ちゃん。お迎えに上がりました」 「はっ!?」 「ごめんね、修羅。貴方のことが、父さんにばれてしまったの」 申し訳なさそうに言う母親は今にも泣きそうだった。 「いや、父さんって会社に、」 「----そうじゃないの」 そうじゃないのと泣き出した母親。 いつの間にか黒づくめの男の人数が増えていた。 「手荒な事はするなと言われております。来ていただけますね?」 有無を言わさぬ物言いに選択肢は無かった。
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