落胤

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閑静な住宅街に不釣り合いな黒塗りのベンツが家の目の前に停まっているのを見たとき。 俺は確信した。 俺を連れて行こうとしているこの男達はヤクザだ。 車に乗せられて不安が募っていく。 何処まで行くつもりだ、こいつら。 大分街並みが変わった所で車が停まる。 辺り一面塀で、中央に構えた大きな木の門。 「坊ちゃん、着きました」 車を降りるよう促され、降りて門を潜ると道の脇を黒づくめの男達が整列していた。
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