落胤

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「帰っていたのか、禪」 「・・・はい」 俺を押し戻したのは、褐色の肌に鳶色の瞳をした男だった。 黒いスーツに銀色のネクタイを締め、端正な顔立ちをしていて、ヤクザには見えない容姿だ。 「紹介する、禪。俺の息子の修羅だ。そして」 「分家筆頭の霧生禪です。貴方のボディガードを勤めます。」 禪と名乗った男は舐めるように俺を見つめていた。 気味の悪い男だ。 寒気がする。
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