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――
ペラペラめくるノートの内容は『悲』だった。
河原を歩いていると見つけたノート。
ノートを見終えると、元あった河原に置いて、立ち去った。
トボトボと歩く道の中、だれかのヒソヒソ声が聞こえた。
「餓死ですって
父親も母親も逃げ出したんでしょ」
「しかもアザだらけみたいよ」
「3日前に父親を見た人いるんだって、なんか慌てたようにノートを持って逃げてたって」
「「かわいそうに」」
人事みたいに人の不幸をペチャクチャと…
虚しくなった。
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