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―――次の日。
朝から隊士がせっせと洗濯をしていた。
「皆さんっ洗濯頑張ってくださいっ!」
そう言って桜子は踊るような足どりで廊下を歩いていた。
「桜子ちゃーん。」
どっからともなく私を呼ぶ声がする。
前、後ろ、右、左みるが私を呼んでいる人は見つからない。
「ここやで、上や上。」
ばっと上を向けば天井の板を一枚剥がしそこから顔を出している山崎さんがいた。
「…なにやってるんですか。」
「何って…俺、忍やからここで昼寝ー」
「…そ、そうですか。」
「そーいや、今日から自分で洗濯をするんやっけ?」
「はいっ!まぁ、局長と副長と助勤の方々は私が洗濯するんですが…」
「ほーかほーか。まあよかったやんか~」
「そうですね、たいぶ助かります!」
くすっと桜子が笑う。
あれ?なんか私忘れてない?
んー…んー…?
あっ!
「山崎さんっ!私、用事思い出したんで…失礼しますねっ!」
「さいならー」
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