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「……は？」
「永倉さーんっ！探したんですよ？いい歳こいて迷子とか恥ずかしいですよ？」
桜子はくすっと俺を馬鹿にしたような笑いをする。
「はっ！？桜子が迷子だったんじゃねぇの！？」
「何言ってるんですか～」
あれ？俺の勘違い系？
ちょいちょいー…俺、必死になってこいつんとこ探し回って…。
ゴツッ…
「痛っ！永倉さんっなんで殴るんですかっ！？」
「…うるせぇ。」
完璧に八つ当たりだ、だせぇよ俺…。
しょぼんとなっている永倉に桜子は手を差し出した。
「さあ、帰りましょうか♪今度は迷子にならないように。」
―――やばい。
じわじわと真っ赤になる顔を桜子から背け、片手で隠す。
手ェ繋いでいいんか…？
いいんだよな、俺っ！
ぎゅっ…と桜子の手を掴もうとした。
―――しかし
「何本気で掴もうとするんですかっ！」
「へ？」
もう冗談が通じない人ですねっ―――とまた俺を小馬鹿にしたように言って走る桜子。
桜子の手を掴もうとして掴めなかった行き場のない手で頭をかく。
―――ちくしょー！
俺は桜子を追って走った。
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