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「ふぅ…終わりましたね…」
結局最後まで、斎藤さんに手伝ってもらいました…。
「あのっ今度、甘味でも行きませんか?このお礼のつもりで…」
あっ…でも甘味とかきらいかな…?
「…気なんぞつかわなくてもいい。」
「いや、それでも!あっじゃあ明日行きましょう!明日っ!」
「…わかった。」
…あれ?今、斎藤さん、微笑んだよね?
実は甘味が好きだから?
てか…斎藤さん。笑うんだぁ…。なんか意外だなー。まあ、斎藤さんだって人の子供だから笑うなんて当たり前ですよね。
「…よく言われる。」
「うそっ今、口に出してました…?」
こくっと頷く斎藤さん。
…やってしまった。
「すいませんっ!なんか意外だなあーと思ってですねっ!」
「…そうな「いい匂いしますね~♪」
斎藤さんの言葉を遮り台所に入ってきたのは―――
「あっ沖田さん。今日は斎藤さんが手伝ってくれたんで匂いも一段といいでしょう?」
「まあそれもそうなんですけど♪」
ニッと笑う沖田さん。
「甘い匂いがするんです。」
甘い匂い…?
「あぁ!斎藤さんが持ってる匂い袋じゃないですか?ねっ斎藤さん?」
「…匂い袋…?俺はそのようなもの持ってないが。」
「えっでも斎藤さんから甘い匂いしますよねー?沖田さん。」
私がそう言うと鼻をくんくんさせる沖田さん。
「はい、します。斎藤さ~ん、何か隠してるんじゃないですか~?」
う~ん、と首を傾げながら懐を探る斎藤さん。
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