私と糖分とそれから斎藤さん

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―――夜。 「寒い…っ」 歯を磨いたあともまだ口の中は甘い。 と、いうか今は厠にいきたいっ! 私は夜中、突然、厠に行きたくなり部屋をでたものの… 外は真っ暗、おまけに風が冷たい。 「怖いよー…寒いよー…」 両手で肩を掴むが温かくない…。 しかも今夜は三日月で月明かりもないため廊下は真っ暗で今にも足を外へ踏み外しそうだ。 「ん?」 廊下の向こうから明かりが近づいてくる…。 「…人魂?」 ちょ、冗談じゃないよね?えっえっ? 私、こういうのダメなんだってぇ! えっ?ほんとに近づいてくるよ? ちょ、ちょおおおおおお!! ―――甘い匂いがした。 「さ、斎藤さん!?」
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