私と糖分とそれから斎藤さん

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この甘い匂いは斎藤さんだよねっ! よかったあ…人魂じゃなくて。 「…桜子さん?」 「…沖田さんじゃないですか!」 「えっ!?甘い匂いがしたんで斎藤さんかと思って、一緒に厠までついて来て貰おうとおもったんですが…桜子さんでしたか。」 なんだ~と二人でくすくす笑う。 一応、皆寝てるので控えめに。 「じゃあ二人で厠行きませんか?私も一人だと怖くて…」 「それは僕も一緒です……………って!目の前っ!!」 慌てて沖田さんが言うものだからばっと指をさしたところを見る。 「…人魂?」 ああああ!!今度こそ本物だっ! 「どどどうしましょう!?」 「おおおちついてくださいっ!あれは人魂じゃあああああないですよっ!」 「ここここ根拠はああ!?」 「そそそそそんなこと知りませんよっ!」 ―――甘い匂いがした。
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