私と糖分とそれから斎藤さん

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*** 「あっちの甘味処は餡蜜がおいしくて、そっちの甘味処は三色団子がおいしいですよ!」 私は斎藤さんと二人で来ようと思ったのに… 「なんで沖田さんもいるんですかあ~!」 「いいじゃないですか。」 ニコニコと笑う沖田さん。 「…まぁいいですけどー。斎藤さんは何処の甘味処がいいですか?」 「…どこでもいい。」 う~ん、それって一番困るんだけど。 「それじゃっあそこにしましょう♪」 ぐいっと沖田さんに腕を掴まれる。 痛いつーのっ! とは、言えないのでそのまま引っ張られて行く。 「斎藤さんも早くっ!」 のろのろとついて来る斎藤さん。 「ここは確か―――白玉がおいしいんですよ。」 「そうなんですか!じゃあ私は白玉にしようかな♪」 「僕も!斎藤さんはどうします?」 「…」 俯いてる斎藤さん。 あれ?ここの甘味処いやなのかなあ…? 「どうしたんですか?」 「―――それを頼もう。」 斎藤が指を指したのは目の前の女の子だった。 「ちょっ…斎藤さんっ!女の子はここでは頼めませんよっ!」 「…違うっ。その、あの、餡蜜だ…。」 真っ赤な顔をする。ああ!女の子が食べてるあの餡蜜を指差したんだね! 意外っ!餡蜜は結構甘いのに…。 私はずっと甘いものは嫌いなんだと… 「嫌いではない。」 「また声に出してたっ!?」
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