9人が本棚に入れています
本棚に追加
「政志ー?どうしたの朝から大きな声だして。」
一階から母親が登ってくる音がする。
タン、タンとリズムよく近づいてくる足音は、二階の政志の部屋の前で止まった。
「どうかしたの?開けるよ?」
「まっ、待って待って!!頼むから開けないで!!!!」
いい母親だ。年頃の少年の部屋を勝手に開けたりしてはならない。
しかし政志は念のため、ドアを押さえる。
生憎、政志の部屋に鍵はついていない。
「大丈夫、大丈夫。恐い夢を見ただけなんだ。それだけだから……。」
「そう?ならいいけど……。朝ごはん出来てるから、早く降りてきなさい。」
「わかった。」
ドアごしに母親と話をつける。
この状態を見られでもしたら……。
最初のコメントを投稿しよう!