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原初の宇宙には六頭のドラゴンだけが存在していた。
彼らは新たな命を産み出すため、世界を創ることを考えた。
第一のドラゴンは己の肉を使い大地を敷く。
第二のドラゴンは大地に潜り、鉱物を産み付けた。
第三のドラゴンの熱き眼差しは炎となり、その光によって全てを照らす。
第四のドラゴンは涙を流して、海を満たした。
第五のドラゴンは地面を歩き、足跡からは樹木が芽吹く。
第六のドラゴンが羽ばたくと風が起こり、ようやく世界は動き出した……。
六頭のドラゴンは役目を終えると、自らが産み出した世界に宿り、その守護となった。
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